百八記blog

はてなダイアリー「百八記」から引っ越しました。相変わらずの、がさつずぼらぐーたら。

国立劇場 歌舞伎鑑賞教室

久しぶりで、国立劇場に行ってまいりました。
兄夫婦と待ち合わせ。いやだってたぶん面白いだろうと思ったからそーゆーのこそ、見てほしいのよー!

  • 解説(歌舞伎の見方)

鑑賞教室、殊に今日は「親と子の」と銘打っているだけあって、子供多い!大丈夫かなあ…。
幕が上がると、シルエットになった春猿が回り舞台でスーッと登場。おっといきなりかっちょいいなオイ!
笑三郎とのかけあいで、これまでの「見方」とは一線を画す、知恵を絞り、充分に準備もした印象の解説で、とても新鮮でした。
大向こうの声かけについても触れて、「ハイみなさんご一緒に!」みたいなかんじで、いやその対象は主に子供の「みなさん」なのですが、私もちっちゃい声で「オモダカヤ!」と言わせていただいて、うふふふふー照れくさいやら申し訳ないやら、満足〜(でもまだ芝居ではかけられませんです)。

  • 四の切

しょっぱな、なんでもない出で盛大な拍手があって、アワッとなる。ああ、みんなちゃんと解説での拍手についてのお願いを守っているのね。
でも芝居が進むにつれて、子供にも見どころとそうでないところとの区別がついてくるらしく、拍手に強弱ができてくる。ヒーローに対する拍手、脇で良い動きをした人に対しての拍手。わかるもんなんだなあ。わかる子供もえらいが、わからせる役者もえらいなあ!
期待通りといいますか、期待以上と言いますか、右近がとても良い。体のキレも、台詞の哀愁も(猿之助の発声に、ますます似てきた気がします。血がつながってんじゃなかろうかと思うほど)。宙乗りなどは、若い役者ならではでしょう、喜んで飛び去ってゆく狐の姿をそのままに、勢いがあって乗りがよくて、楽しいものでした。
次いで段治郎、猿弥が、ちゃんと仕事をして存在感もあって、安心して見られる舞台でした。事前に、笑也がイマイチ…と聞いていたけど、それほど悪くもなかった。すごく良くも無かったorz
子供にきちんと楽しんでもらおうとする姿勢は、大人の鑑賞者にも親切だなあと改めて思ったことでした。
義太夫を電光掲示板で表示するのは、オペラで日本語訳を出すようなものでしょう。今後の鑑賞教室でも取り入れてほしいと思ったことでした。