嫌われ松子の一生
コミックス化前後から、手にとってはやめ、また手にとっては…を繰り返し、やっとこのたび購入。映画の宣伝が最後の一押しになりました。だって、面白そうなんだもの。
案の定、こりゃ映画化したくなるわと思いました。ミステリ仕立てで、会話が多用されて、主人公の衣装はクルクル変わるし(ほとんどコスプレ)しかし実は容姿やなんか具体的な制約は多くないから、いろんな演出ができそうで。
主人公の松子さん。いろいろ魅力的でありながらACであり(ACは手垢のついた言葉になりましたが、松子さんにはまだ適用できるカテゴリだと思います)、自分を大事にして生きていくためには致命的なまでに何かが足りない、何かひとつのことを思ってしか生きていけない融通のきかなさが、どうして宗教へ向かわなかったのか。龍の宗教体験がそれを補完するのか(だからというわけではないけれど龍の語りは唐突すぎる。そういうもんなの?聖書てのは)。
しかしまあ、こういう人が母親にならなくてよかった…。そう思う私は、このキャラクターに共感して自分を重ね合わせている。キャラの魅力というのについて、改めて考えました。
- 作者: 山田宗樹
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2004/08/01
- メディア: 文庫
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