百八記blog

はてなダイアリー「百八記」から引っ越しました。相変わらずの、がさつずぼらぐーたら。

歌舞伎座 夜の部

新春!団十郎助六〜〜♪ニガイメさんが弁松のお弁当おごってくれたし、花びら餅も買ったし、上々の初芝居でした。

  • 鶴亀千歳

はじめて観た舞踊です。箏とお囃子ですが、箏歌がちょっと違和感。昭和初期の作品だそうなので、時代の空気があるのでしょうね。
あんまり好きな踊りではないのですが…松竹梅に歌昇錦之助、孝太郎。尉と姥に富十郎芝翫。踊り上手が揃っての、豪華な一幕でした。孝太郎、ああいう、ちょっと元禄の香りのする古風な品の良い衣装がよく似合う。

  • 連獅子

謝ります。すみません。途中、僧の出てくるあたりで寝てしまいました。ちょっと調子がよくなかったもので…
幸四郎、やや疲れの見える親獅子でした。しかし抑制のきいた演技と貫禄はさすが。
そして染五郎、お見事!左近のときの可憐さ、獅子になってからのひたむきさと勇壮さ、毛振りの多彩さ。どんどん大きくなる役者さんなんだろうと思います。

河東節の旦那衆はいいなあ…金と時間と芸があれば私も旦那衆になりたいよ。ああなりたいとも。
人が揃ってお正月らしい一幕。団十郎ちょっと調子が悪そう。動きや声にキレが無い。おおどかな雰囲気はそのままなので、団十郎を観たという満足感はあるのだけれど。体を大事にして、もっともっと大きな舞台を見せていただきたい。
梅玉の十郎、こちらは大満足。とっぽくて兄の威厳もやわらかみもあって可笑しくて、ひさびさに惚れそう。
通人の東蔵、ちゃんと笑いはとっていたけれど、いささかキザ味に欠ける気が。もっとキザにやってほしい。
揚巻の福助は悪態の初音のあと、席を蹴って行きかけるところから花道の七三で白玉の言葉にじっと耳を傾けるあたりは絶品。後半の白生地に梅の打掛も、よく似合っている。しかし口をゆがめる癖が、このところ激しい。台詞もやや籠もる。こんなまっすぐなお役のときにそれは、どうなんだろう。
白玉の孝太郎、情と品があって、いい。福山のかつぎの錦之助、あんまり喧嘩っぱやそうに見えないところが残念。ですが華やかさはあったので、もし次回があれば、もっとずっとよくなるでしょう。意休の左團次、満江の芝翫、抜群の安定感で芝居を支える。
並び傾城の真ん中に芝のぶさんが入っていて、口跡が鮮やかで気持ちがよかったです。今はまだ、少し地味な印象ですが、いずれ大きなお役で観たい方です。