百八記blog

はてなダイアリー「百八記」から引っ越しました。相変わらずの、がさつずぼらぐーたら。

矢車会 昼の部 夜の部

仕事がえらいこっちゃな状態にも関わらず、有休・・・というか、会社が年に一度は取れと推奨しているアニバーサリー休暇をとって、行ってまいりました。ん?何のアニバーサリーか、と?
・・・富十郎の傘寿ったらそりゃもうれっきとしたアニバーサリーですよ!(^^;

ニガイメさんが頑張ってとってくれたチケット、なんと昼も夜も花道から30cmという、まさにかぶりつき。こここんなに役者さんの近くってはじめてですよー。緊張。

平日の歌舞伎座って、見慣れた休日の歌舞伎座とは、ちょっと様子が異なるのだね。業界の社交場?
もちろんわたくしなどは社交する相手がおりませんので、社交する人々を見ておりました。わーあのひとたしか女優のKMさんだー。あのひとはKTさんだしあのひとはIFさんだよねえ、などと。さいごにはセレブのなかのセレブ=KTSも来て、ますます場違い感。すいません。楽しかったです。良い会でした。

  • 寿三番叟

素踊りで、歌昇の三番叟、錦之助の千歳。ふだん素踊りは全く見る機会がないので、気付かないような部分にも目を向けることができて新鮮。歌昇のキレのよさに改めて驚く。

  • 雪傾城

芝翫の傾城、愛子ちゃんの禿。愛子ちゃんは幼稚園の年長さんだそうだけど、よく踊れます。芝翫は勿論、文句なしの風格。

富十郎、一世一代の弁慶。さいごの引っ込みのところで「天王寺屋っ」「まだまだやれるッ」と大向こうがかかって、思わずわたくし、涙ぐんでしまいました。
吉右衛門の富樫、鷹之資くんの義経染五郎松緑尾上右近段四郎の四天王。全てが力一杯の好演で、なんだかすごいものを見てしまった、感。
くわしく書くときりがないのと言葉にするのが勿体無いので、今後の私の人生で胸に秘めおく一幕とします(とかいいつつ、どっかで書いてしまうかもしれませんが)。

  • 寿競べ

ここから夜の部。梅玉魁春、こちらも素踊り。見慣れないので少し違和感。昼の部より少し前の座席になったので、目線が下がって、足元がよく見えなかったのは残念。
昼の部の三番叟とは趣が異なって、こちらはなかなかの色模様も。素踊りなのでおじさん二人の色模様になるわけですが・・・なんとなく脳内で二人に衣装着せて受信している自分に苦笑。

  • お祭り

染五郎福助松緑。短いながら、素晴らしく力のこもった一幕。殊に松緑、今月の大歌舞伎の昼の部、そして今日の勧進帳でも感じましたが、進境著しい。ぐっと大人っぽく。

  • 連獅子

富十郎の親獅子、鷹之資くんの子獅子、橋之助勘三郎の僧。鷹之資くんの成長というだけでは足りない、舞台を覆う気迫を感じ頼もしかったです。毛振りなんか30回を超えたのではないか。観に来ていた学習院のお友達にも、良い影響となりますように。