百八記blog

はてなダイアリー「百八記」から引っ越しました。相変わらずの、がさつずぼらぐーたら。

歌舞伎座 夜の部

1年の幕開けです。坂田藤十郎襲名披露興行。
晴着のお客さんが多かった。振袖とスーツの、ごくごく若いカポーもいた。ひょっとして成人式帰りのデエト!?やるじゃん。
ほかにも粋筋もいたし、とっておきの嫁入り道具の訪問着です!というかんじのピンクの訪問着をお召しのおばさまも多く。あ、紋付袴のボク&古代紫の色無地に洒落紋のお母さんという、迫力親子もいたな。関係者かしら。
ウールのアンサンブルを着たお嬢ちゃん(推定8〜10歳)が花道そばの良いお席で、座席の上に正座して見ていたのは、感じがよかったです。いや、たぶん正座は、子供の座高ではよく見えないところがあったんだろうと思うのですが、正座してからかがんだのは、脱いだ草履を揃えたんだと思う。ちょっとステキでした。
幕間にロビーで、扇千景さんも見えて、観客の記念撮影ににこやかに応じていました。扇さん、今回は藤十郎のお内儀として、また今回初舞台の虎之介さんのおばあちゃまとして、はんなりとした色みの和服で装ったところを近くで見ると、思っていたよりもほっそりとして、きれいな方でした。
舞台も、全体を通して、特に悪いというところも無く。台詞のあやしい人がいたぐらいのことで(^^;

玩辞楼十二曲に入ってますが、あんまり好きな台本では無いので…勢い、藤十郎を演じた扇雀も、あまり良い出来には見えませんでした。でも時蔵が手堅く良かったです。

  • 口上

全体的に堅めで、でも余裕のある口上でした。雀右衛門丈がお元気で嬉しい限り。なんせこれまでも大きい名前で既に幹部?の方が、更に古い名前を復活させてまで襲名をということで、藤十郎を何卒おひきたてください!というかんじではなくて、上方歌舞伎全体をよろしゅうに、という気味あいのものだったかと。

ままたきと床下。全体に、とても良かったと思います。梅玉の八汐が、ちょっと憎々しさに欠けた気はしますが(根がいいひとなんだろうなあ。梅玉が悪役やったときは、たいていどっか食い足りない)。
床下、吉右衛門幸四郎。それぞれ、頑張っていたと思います。意外とはまる組合せではないですか。ふむ。こうして二人を実際に並べて見てみると、考えを改める必要がありそう。

  • 島の千歳

福助が真面目に踊るところを見るのは、けっこう好きです。
この演目は初めて見たのですが、隣りの席の年輩女性が、小声で長唄を唄っていました。知ってる人には、けっこうポピュラーな曲だったのかも。

  • 関三奴

橋之助、扮装も踊りも、ぴったりでした。染五郎も、なかなかでした。
二人で相当、稽古なり打ち合わせなりしたのでしょう。見ごたえのある踊りになっていました。

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2005/01/09 21:06 修正しました。
扇千影 → 扇千景
すみません〜