百八記blog

はてなダイアリー「百八記」から引っ越しました。相変わらずの、がさつずぼらぐーたら。

博士の愛した数式

公開もそろそろお終いに近くなって、ようやく行ってまいりました。
いやあ、細部では原作といろいろ違うところはありますし、特にラストは、えー?という感じも無くはなかったのですが、大意と言うか、少なくとも原作の読者としての私にとって大事だと思っていた部分は全て網羅されていて、非常に満足しました。映画化されて、良かった。
つまり、ええと、ものすごく単純化した言い方ですが、数も人も、それぞれが独立しつつ互いに影響しあっていて、美しい。というようなところが、映画では特に丁寧に掬い取られていたように感じました。そのために、博士を外の世界に連れ出すことの困難さ、義姉との関係のやりきれなさ、語り手(原作では家政婦、映画ではルート)の不遇さ、みたいなものが削ぎ落とされたような格好ですが、メッセージをはっきりさせるという点では、とてもよくできた映画だと思いました。
今回行ったのは豊島園のユナイテッド・シネマです。割合に新しいシネコンで、シートがしっかりしていて、前のシートとの段差が深く、朝だったので人も少なく(笑…映画は少人数に限るな)かなり快適に鑑賞できました。ナルニアも豊島園で観ようかな(公開時期や客層からいって、却って混むかなあ)。