百八記blog

はてなダイアリー「百八記」から引っ越しました。相変わらずの、がさつずぼらぐーたら。

新橋演舞場夜の部

5/20(土)行ってまいりました。今後、毎年五月は新橋演舞場にて吉右衛門を中心とした公演を行うそうです。

段四郎が、ひところより元気になってたように思います。貴重な役者さんで、もっともっと色んな役柄で見せていただきたい。
桂三の中納言は、ぴったり!
そして吉右衛門。実は、ニガイメさんが頑張ってくれて、西側2階の花道真上で目の前をつづらが通っていくという美味しいお席だったため、つづら抜けも宙乗りも、堪能させていただきました。近くで見ると、改めて…つづら、でっかいねえ〜。
ひさしぶりに見た白塗りの染五郎は、以前よりいい男になったんじゃなかろうか。流石の吉右衛門の五右衛門とは、少しやっぱり、貫禄負けという気もしましたが…山門が、絵的にたいへん美しかったので、よしとしましょう。

福助の花子。福助道成寺として今まで見た中で、一番の気合の入り方で図抜けた出来でした。身体能力を存分に生かした踊りはこの人ならではですが、やりすぎてしまって踊りの役そのものが軽くなってしまう…という傾向がありました。今回は、身体能力を見せ付けるところはそのままに、格高く、品を損なわず、しかも軽やかで。踊るに連れて、体の表面を色気がねっとりと覆っていくような、それが客席まで滴り落ちてくるような。ぞくぞくしました。能ではこうはいきません。
出のときは少し疲れが見えたように思いましたが、後になるにつれて踊りと色気の凄みが増したことを考えると、あれはセーブしていたんだろうな。
またぜひ見たい。絶対こんどはもっと凄いはず。と思いました。次見るのは襲名披露ですか?ひょっとして。
所化では、たくさんのお子さんたちが出ていて、まあ、頑張りました。しかし隼人くんの、子供なのにあのお顔の美しさは、ただごとじゃない。将来が楽しみなような、恐ろしいような(小さいときに顔のきれいな人は、大きくなってから崩れたときの衝撃がね…)。

  • 松竹梅湯島掛額

吉右衛門が、お土砂やりたさに。と思わせるほど、ノリノリの楽しい舞台でした。
「わい」に掛けた言葉遊びは日替わりだったようで、私の見たのは「どうぞ体がふたつ欲しいものじゃワイアット・アープ、バンバン!OK牧場の決闘」でした。
亀治郎の人形振りが、いいだろうとは思っていましたが、これほどとは!ちょこっとロボットダンスみたく見えるところもありましたが、それはそれとして、いやはや、堪能しました。
こういうのが見られるんなら、また来年も行きたいですね。…ニガイメさん。なにとぞよろしく(笑