百八記blog

はてなダイアリー「百八記」から引っ越しました。相変わらずの、がさつずぼらぐーたら。

歌舞伎座 第一部、第二部

ジンギスカンの前は朝から夕方まで歌舞伎三昧。
途中、2度ほど地震。3階席で地震に遭うと、本当にドキドキする。
先に結論を言ってしまうと、私は、この八月はこないだ見た第三部が一番、見ごたえがあると思いました。

新劇の香りがするが、まあまあ…勘太郎が良い。という以上に、あんまり感想を持てない。すいません。こういう話は小説などで読んだりするのは嫌いじゃないんですが、敢えて劇化する意義を感じられなくて。

全く期待していなかった舞踊劇ですが、予想外によかったです。ほぼ徹頭徹尾、舞踊に徹したのがよかったんだと思います。音楽も、やや凝りすぎやりすぎなところはあったけれど、ちゃんとしてた。やや説明がくどいところもあったけれど、それは歴史物で新作物の常と比べると抑え目だったぐらいだし、ご当地でやったら喝采間違いなしだろうなあ。
福助、大健闘。橋之助、こんなにまで踊りの上手い人だったっけ?そうかも。すごく風格があって、びっくりした。また、こんなふうなお役がついてみれば、勘太郎はどんどんお父さんに似てきているんだなってことがよくわかった。
ところで、セットはなるだけシンプルにしようとしているんだろうけど、2〜3、気になる点が。
桜は和紙かなんかを使っているんだろうけど、変なしわやめくれが。ふつうに糸桜を下げておけばいいのでは?
それと襖は大事な道具だけれど、それは襖だけをシンプルに出しておけばいいんで、変にお寺らしさに拘っておかしくなった気が。
まあ踊りが(私好みの振り付けでは無かったにせよ)よくできていたので、全てよし。

  • ゆうれい貸家

山本周五郎原作。なかなか面白かった。三津五郎はどちらかというと抑え目の演技をする人だけれど、ここは要所要所ではじけていて素敵。福助がきちんと役をこしらえていて、やや過剰ながら良かった。
ところで山本周五郎を芝居にしたら、いつも思うんだけど、変に人情が前面に押し出されて、ひるむところがある。はじめて観た山本周五郎原作が、中学のときだったかに体育館で見た「さぶ」だったから(当時すごく嫌いだったなーああいう話)、そのイメージがどこやらにひっかかってて真っ直ぐに見られないのかもしれないけれど。
本人の作品は、上記の主賓に勧められて何冊か読むようになって、今では割合好きな部類の作家なんですが。なんで芝居にすると、ああも臭みが出るかなー。年とったらその良さももっとわかるのかなー。

  • 舌切雀

役者はちゃんとやってた。お囃子はじめいろいろ頑張ってた。客席も沸いてた。さすが渡辺えり子ってなもんなんだろうと思います。でも私はもう二度と観たくない。すみません。