百八記blog

はてなダイアリー「百八記」から引っ越しました。相変わらずの、がさつずぼらぐーたら。

中村座 昼の部

行ってきました桜席!どういうお席かと申しますと、「幕内」なのです。私の座った位置は下手側、お囃子さんの真上…足の裏や腰から、鳴り物が響いてくるんです。はじめての体験。
これで桜席は2度目でして、前回は忠臣蔵ということもあって、目の前に黒い幕が下がって、開幕まで見えないものが多かったです。今回は、大道具の搬入搬出やら煙草入れに炭をいけるところやら(ほんとに炭なんだ!とびっくりしました)、ふっと出番前の役者さんと目が合っちゃって会釈したりとか…大満足。中村座は5月までやるそうなので、また行くならば桜席!と願っております。

勘太郎、頑張ったけれど、放駒と与五郎のどちらもいまひとつしっくりきませんでした。橋之助の濡髪は流石の貫禄!しかし、桜席ですもので幕開き前から見ているせいか、ほんとに舞台の上の相撲興行を近くの茶屋から見下ろしているような感覚になりました。臨場感120%。茶屋亭主の松之助さんが、濡髪と放駒の取り組みを壁のすきまから見て、興奮してはらはらしてガッカリする一連の動作をお尻側から見ているのですが、なんともキュートで…ああーあんなマスターのいる喫茶店だったら通っちゃうなーw

  • お祭り

6月のコクーンの最後にちらっと見たきりの勘三郎。「待ってました!」の声にお決まりの「待っていたとはありがたい…」終始、粋でいなせな鳶頭でした。最後に舞台の背景が開いてスカイツリーが姿をあらわす…はずが、小雨にけぶって、あまりよく見えなかったのではなかろうか(桜席からはもともと見えませんー)。体もよく動いていたし、復活を感じました。延寿太夫もよいお声、あの距離で真正面から聴けるなんて〜〜〜耳福♪

  • 渡海屋/大物浦

仁左衛門の知盛、孝太郎の典侍の局、七之助義経勘太郎の入江。この小さな小屋の幕内で、これほどの大芝居を見ることのできた幸せを感じました。
殊に、知盛はこれまで見た中でも随一ではないかと思います。強く、大きく、悲哀で、美しい。最期はむしろさっぱりと滅びてゆく。
典侍の局も見事で、これほどまで安徳帝を生かしたいと思いながら、身を切るほどの辛い選択で死を選ぶ。凛として優しく。
驚いたのは弥十郎の弁慶。とても立派で、無言のうちに、鎮魂と今後の義経修羅道を感じさせてくれた、と感じられたのは、これまた桜席効果でしょうか(ほら貝を吹いて去ってゆく弁慶を背後から見つめるなんてねえ…)。

以下、写真をいくつか。
雨に煙るスカイツリー(上のほう全く見えてません)。

中村座の入り口付近。屋根ができていて快適でした。

場内も以前よりしっかりと作られ、工夫もされて、より快適に観劇できます。場内の赤い提灯、大きいほうには中村座の隅切銀杏があしらわれています。桜席は2階の、あの幕の向こう側です(撮影不可)。

籠が上手に使われて、くずかごになったり、テーブルになったり。

芝居のあとは十年ぶりぐらい?もっと経った?の待乳山聖天さまへお参りしてきました。夫婦和合をはじめ、いろーんなご利益のあるお寺社です。雨に濡れた銀杏がしっとりした風情と強烈なギンナン臭を放っておりますw

中村座での自分へのお土産は、小山三さんのストラップと毎度お馴染みチョコレート♪

浅草から池袋までバスで移動して、あおさのりの天ぷら、四万十うなぎの白焼き、ちゃんばら貝など、高知のものいろいろ食べて帰りました。